第一回目では、多くの方々が混同されている「別荘」と「リゾートクラブ」の根本的な違いについて、それぞれをご購入されたご家族を例にとって具体的にお話してみたいと思います。
リゾート・クラブ(リゾート会員権)と別荘の比較
別荘を購入した山本夫妻のケース
定年後を「自分たちの別荘」でのんびり…
一家の大黒柱であった勇一さんが、長年勤めあげた会社を定年退職した山本家。
これを機に、「夫婦でちょっとのんびりしよう」と、勇一さん、美枝子さん夫妻は別荘購入を決めました。物件は「娘、息子夫婦が来て一緒に過ごせるよう少し大きいもの」と考えた夫妻、いくつか別荘を扱う不動産業者に問い合わせました。
そしてようやく、納得のいく物件に出会え、退職金を少し奮発して箱根の地に別荘を構えました。
ところが…山本夫妻は、次第に別荘に足を向けるのがおっくうになってきているようです。それはなぜなのでしょう?
思いがけず大変な手入れ
勇一さんと美枝子さんは、購入した当初は夏に、冬に、ときには1カ月3−4回は別荘へと通っていました。ところが、最近ちょっと別荘からは足が遠のいているようです。その理由のひとつが、別荘ライフの思わぬ大変さでした。
リゾート会員権を購入した中村夫妻のケース
確かな「質」が手に入るリゾートライフを
そろそろ定年を迎えようとする慎一さん。妻の貴子さんとともに、定年後も見据えた余暇の過ごし方を考え始めました。
そして、日本各地の温泉地や観光地でグルメや自然を楽しむのが趣味な中村夫妻 が購入したのは全国あちこちに施設を持つリゾートクラブ。
これなら、ツアーの味気なさや、宿や交通の手配を自分たちでする面倒もありま せん。
何度行っても新鮮な喜びがあり、また、自宅にいるときよりも贅沢な時間も過ご せる、と大満足しているようです。
ホテルを予約する感覚で気軽に
慎一さん貴子さん夫妻が購入したリゾートクラブは、コンピュータで各クラブの利用状況を管理。 行きたい日と行きたいクラブを伝えるだけですぐに泊まる場所が決まります。 まるでホテルを予約するのと同じなのです。
おかげで中村夫妻は、休日に限らず急に平日行けることになったときにもどこかのリゾートクラブで過ごすようになっています。
朝、東京を出て昼近くに到着した後、最初にしなければならないのが、家中の雨戸、窓、扉をあけて空気を通すこと。換気をしないと湿気がひどく室内は空気が澱んでおりとてもリラックスできません。
家中の掃除
室内の換気と同時に取りかかったのが、掃除です。人がいないと、部屋にはどんどん埃がつもっていきます。換気をしたらさっそくマスクと三角巾を身に着けた美枝子さん。はたきや掃除機をもって室内中、トイレ、お風呂を掃除して回ります。
勇一さんも、さっそく庭の草むしりや戸外の掃き掃除などに精を出します。
炊事
部屋中の換気をして、掃除をして、寝具に日光を当てて。気がついたらもう午後を大分回っています。
美枝子さんは、外でせっせと草むしりなどをしている勇一さんに声をかけ、東京からの道中で買ってきた簡単なものでやっと昼食を済ませました。食事が済んだら、午後も掃除。掃除が終わったらもう、夕食の準備の時間です。
食事作り
せっかく別荘にやってきたのだからと、ゆっくり手づくり料理を味わいたいという勇一さんの希望で、あれこれ材料を買い込んできた美枝子さん。普段より手の込んだ料理に挑戦しました。テーブルセッティングまでして、やっと落ち着いた心持ちに。美味しいワインも頂いてすっかり良い気分です。しかし美味しく優雅な時間もつかの間、飲んで食べた後片付けは自分たちで行わなければなりません。でも勇一さんはすっかりいい気分。声をかけるのがためらわれました。
なんだか情けない思いで仕方なく一人、後片付けをしながら、「さあ明日の朝食は何にしましょうか」と考え始める美枝子さんです。
孫たちのケア
山本夫妻が別荘に到着して2日後、娘一家がやってきました。 山本夫婦は、娘夫婦の子供たち、3歳と5歳の孫に会うのを心待ちにしていました。大きめの物件を購入したのも、2世代でワイワイ楽しく別荘で過ごしたいと考えてのことです。 ところが翌日、娘夫婦は「たまには夫婦二人で出かけたい」と言って、子供たちを預け朝から外出。当然、孫の面倒を見るのは勇一さんと美枝子さんです。孫は二人とも男の子。3歳と5歳といえば、やんちゃ盛りです。しかも二人とも男の子とありまったく目が離せません。娘夫婦が帰ってくるころには、山本夫妻はもうくたくたです。
維持費用と固定資産税
そんなこんなで、だんだん別荘に行くのがおっくうになってきた山本夫妻。とはいえ、所有しているからには諸費用がかかります。長期不在にした場合には、防犯上の心配もあります。そこで夫妻は、管理人を雇用することにしました。結構痛い出費ですが仕方ありません。 また、ときに網戸の張り替えや水回り、電気系統の不具合などのメンテナンスが必要となることもあります。別荘といっても普通の一軒家を持っているようなもの。手入れの費用も一軒家と同様にかかるのです。
さらに、別荘は不動産のため、固定資産税を納める必要があります。分かってはいたものの、毎月、毎年の出費に、少し憂鬱になってきています。
勇一さんと美枝子さんが夢見ていた優雅な別荘ライフ。ところが、いろいろな要因を考え合わせてみると、今では煩わしさと負担感が先に立っているようです。
この日は、箱根にあるリゾートクラブに宿泊することになっていました。ここは完全会員制で、会員権を持つ方とその関係者以外は利用できないため、セキュリティ上も安心です。着くとスタッフが笑顔で丁寧に出迎えてくれ、すぐに駆け寄ってきて大きな荷物を持ってくれました。そしてロビーに入るとまず目に飛び込んできたのが豪奢な生花のフラワーアレンジメント。一気にラグジュアリーな非日常空間へと引き込まれ、気分が高揚します。
広々とした部屋でゆったり
案内された部屋は、落ち着いた色使いでまとめられ、広々としていてゆっくりくつろげそう。夫妻は旅の疲れを癒すため、お茶を頂きしばしリラックスして外の景色を眺めます。
エステにゴルフに。時間の過ごし方はさまざま
ひと心地ついた中村夫妻。食事までの時間を、思い思いのスタイルで楽しむことにしました。そこで、夫の慎一さんはあらかじめ予約しておいたゴルフ、妻の貴子さんはエステに。全身夢ごこちでマッサージとトリートメントを受けながら「夜は久しぶりに夜景を楽しみながらバーで過ごすのもいいかも」と考えている貴子さんです。
洗練された味わい、選べる食事
このクラブの大きな楽しみの一つが食事です。 フランス料理、日本料理、中華と迷いましたが今回は和食をチョイス。美味しい地酒とともに、和食の料理人による洗練された懐石料理に舌鼓を打ちました。一度、お箸を誤って落としてしまいましたが、すぐにスタッフが飛んできて新しいものに替えてくれました。少しでも宿泊客を不快に感じさせないようにという、細やかな心遣いが感じられます。
バーで一杯。かけがえのない夫婦の時間
家事や日常の雑事から開放された夜。夫妻は、バーでグラスを傾け夜景を楽しみながらのんびり過ごす時間を持ちました。いつもは話せないさまざまなことを語り合う貴重な時間です。
ふかふかのベッドでさわやかに目覚める朝
広いベッドでたっぷり眠り、爽快な気分で目覚めた朝。朝食は、アメリカンスタイルのビュッフェで頂きます。香ばしい匂いの焼きたてパンや、淹れたて珈琲、新鮮なフルーツ、熱々の卵料理などをゆっくりと味わいました。
孫たちはキッズルームで元気よく
滞在2日目、この日は娘夫婦が3歳と5歳の二人の子供を連れてやってくる日です。慎一さんと貴子さんは、一家がゆったりと過ごせるよう、あらかじめ2部屋取っておきました。中村夫妻が孫との再会を楽しんでいると、娘夫婦は二人で出かけるとのこと。中村夫妻も、今日は二人でテニスを楽しむ予定だったので、孫たちをキッズルームに預けることにしました。
専属スタッフが、二人のやんちゃな男の子たちを飽きさせないように一緒に過ごしてくれるはずです。
さて今度はどこに行こうか
2泊3日のクラブライフを楽しんだ後は一路東京へ。今回も大満足のリゾートライフでした。帰りの車のなかでは、「夏には富士山が目の前に見える湖の近くはどう?涼しそうだし」「秋口には露天風呂のあるところがいいな」。
早速、リゾート会員権を活用した次の予定をワクワク計画し始めた慎一さんと貴子さんです。
費用の比較(参考)
種 類 | 別荘(例) | リゾート会員権(例) |
---|---|---|
購 入 費 | 約 2,000万円 | 約 500万円 |
維持費用 | 年間 約 70万円 | 年間 約 15万円 |
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